子どもだった僕らも知っていたゲームソフトメーカーといえば、
「ドラゴンクエストのエニックス」と、
「ファイナルファンタジーのスクウェア」。
シンプルな2社構造があって、
ドラクエ派とFF(一部では“ファイファン”とも)派に分かれていました。
異なる世界感で、
でも共に待望のRPGを生み出す2つの組織が
切磋琢磨しながら戦っているイメージを、幼いながら抱いていたのです。
当時の待望感はわりと激しくて、
発売の数ヵ月前から「ファミ通」などで特集が組まれるほど。
「ジブリの新作」みたいなイメージでしょうか。
とにかく、小出しに届けられる情報を見ては、
友だちと盛り上がった記憶があります。
そんな94年頃のとある日、僕たちに1本のニュースが。
「スクウェアとエニックス、一緒にRPGをつくるってよ」。
たしか『ドリームプロジェクト』と分かりやすく銘打たれたその企画では、
FFやドラクエで聞いたことのある大人の人たちが一同に介していて、
「なんかすごそう。でも、なんとなくあんまりおもしろくなさそう」
という、子どもにしてはそこそこ鋭い第一印象を抱いたことを覚えています。
ところが、95年に発売された『クロノ・トリガー』は、
幼い僕が覚えた印象なんか軽々と吹き飛ばす超・名作。
もちろん僕も、悪びれもせず夢中で遊んだ記憶があります。
ロボがいたんですよね。アラレちゃんみたいな子もいたような。
「いやーすごいゲームだったなー」「やっぱすごいねー」
と、夢のコラボ熱が冷めやらない96年、
続いて届けられたニュースは
「今度は、任天堂とスクウェアが一緒にゲーム出すってよ」。
その名も、『スーパーマリオRPG』。
![]()
画像出典: スーパーマリオRPG – ゲームカタログ@Wiki ~名作からクソゲーまで~ – アットウィキ
![]()
若干こちらの方が人を選んだのでしょうか。
個人的な印象では、『クロノ・トリガー』のほうが、
周りではやや盛り上がっていたように感じています。
ただ、僕自身は、むしろこちらの方が好きだった。
元来こらえ性がなく、様々なRPGを途中敗退してきたほうですが、
このソフトは一気に最後までやった記憶があります。
ただ、前述のように「人を選ぶ」と表現したくなるほど、
そのシステムは独特だった記憶が。
クォータービューによる斜め上からの俯瞰視点も希少ですし、
RPGなのにアクション要素も豊富でした。
また、当時のマリオシリーズとしては珍しく
はっきりとしたストーリーがありましたし、
知らないキャラもたくさん出てくるんですよね。
その一方で、それらすべてが、
驚くほど既存のマリオ世界と親和していたことも事実。
挑戦的なシステムであるにもかかわらず、
「全部、マリオしている」と言いたくなるほど、
僕らが知ってるそれだったのです。
もちろん、CMもありました。
動画中でうたわれているように、
「RPGをやったことのない人」「RPGをやりつくした人」
どちらにも届くものをおそらく目指した、本作。
しかしながら、その挑戦こそが独特の作風に繋がり、
結果としてやや人を選ぶことになってたのだとしたら、残念。
もちろん後年まで評価されており、
売上本数こそ知りませんがきっと大ヒットしたはずなので、
その印象自体が間違っているかもしれないのですが。
それにしても、この頃のゲームソフトって高いなあ……。
7,500円ですって。
まあでも、PS4の最新作だって同じくらいの値段か。
ゲームソフトって、これくらいの価格に落ち着くものなんですかね。
![]() | 価格:980円 |
